【むつごろう便27号】薬物依存症のユウキ

暑さもようやく峠を越え朝夕にはかすかに秋の気配を感じる今日この頃です。

クリーンな生活では季節や気温など、毎日の微妙な変化にも気づき、当たり前のことを当たり前に感じることができるようになったように感じます。

それは人間関係や自分自身にも通ずるもので、今まで気づくことのなかった事も鮮明に感じる事ができ、より建設的な日々を過ごしています。

素面で毎日を過ごす中で、表面的な物質や事柄が重要なのではなく、それをどのようにして受けとるか、感じるかという内側の問題がとても重要だと感じています。

両親のもとで何不自由なく過ごさせて頂いた僕ですが、感謝をするということを知らず、常に満たされていない日々を過ごしていました。

家族や友達の中にいても、何か僕一人だけ浮いているような感覚、本当は友達と遊びたくないけど自分の体裁を守るために無理して遊んでいる感覚を、常に抱えて生きていたのでいつの間にか、自分が本当にやりたいことが分からなくなってしまっていたように思います。

自分は何なのかを考えると怖くなり、いつもその問いが頭をよぎると必死に別のことで紛らわし続けてきたのを思い出します。

ものすごい我の強い局面もあれば、異常に利他的な自分もいて、どれが本当の自分なのか分かりませんでした。

一貫性のない自分にも嫌気がさし、表面上とは裏腹に中身は常に不安や恐れに苛まれていました。

そんな漠然と満たされない空虚な気持ちを満たしてくれたのが薬物でした。

こうやって自分を振り返ってみると僕にとって薬物を使う理由というのは、限りなくあったように思います。

何か過去のせいにしているようで嫌な気持ちにもなりますが、こうやって過去の生き方を直視することで新しい生き方の教訓にしていこうと考えています。

今現在は、そんな感覚に対して祈りや黙想を通して満足感を得て、生きる希望を与えて頂いているように思います。

素面で生活していても問題は絶えないですが、施設や自助グループで学ばせて頂いたスキルを活用し、これからも素面を生き続けようと思います。

一年二ヶ月のクリーンという奇跡に感謝し筆を擱かせて頂きます。

カテゴリー: 27号(2015年9月), むつごろう便 タグ: , , パーマリンク