【むつごろう便23号】薬物依存症のユウキ

日一日と暖かくなり、日中は気持ちの良い陽気に包まれている毎日をここ佐賀ダルクで過ごさせて頂いています。

桜が満開を迎え、仲間と共に、毎日変わる桜の姿に感動しながら、ナイ トケアからの通所を楽しんでいます。

桜が散るのが惜しく感じるのは、いつぶりでしょうか。 もしかしたら、今までそんな事、考えた事がなかったように感じます。それだけ、薬物と生 きづらさで、余裕の無い日々を過ごしていたように思います。

薬を使っていた頃は、花や木などは勿論、季節や時事まで、全く関心が無くなっていました。 そんな中、健常者に調子を合わせて生活するのはと ても苦しかったように思います。

「装う」ということをやり続けるのは、とても僕には 出来ないことです。降伏するまでに少し時間がか かりましたが、今では、断然良かったと感じています。

未だに昔を思い出し、「あの頃はよかったな」などと浸ってしまう事もありますが、過 ぎ去った日々を憂いでもしょうがないので、今は「薬物なしで、あのときよりも幸せだと感じてやる」と、ポジティブに、そして、原動力に変えています。

あれだけ好きだった薬物を止めたんだから、なにか楽しめることやろうよ。 そんなことを仲間が言っていた事を憶えています。

その時は、心に響くようなことはなかったのですが、今更、意味が理解できるようになってきたように思います。 それだけ、心に余裕がなかったんでしょうね。時々こうやって、「あー、あの時こう言ってたなー」という事を思い出す事があり、そして、それが薬物を止め続ける糧になってくれています。

そうなると、今まで僕と出会ってくれた方達は、全て必要であって、与えて頂いたのだと感 謝する気持ちを持つ事ができます。

これからも、素面を生きることで、多くの方と出会うことが出来ると思います。 その方達は僕にとってはかけがえのない方なので、その出会いに感謝をし、大切にしていくことを忘れずにこれからの人生を生きようと考えています。

大学生活も始まり、毎日何かに追われているような気分ですが、将来への貯金だと自分に言い聞かせ、乗り越えて いきたいと思います。

春欄漫の折、皆様もどうぞお健やかにお過ごしください。

カテゴリー: 23号(2015年4月), むつごろう便 タグ: , , パーマリンク