【むつごろう便23号】薬物依存症のまこ

皆さんこんにちは、アディクトのまこです。先月の終わりに1年ぶりに北海道のとかちダルクから佐賀に帰ってきました。

1年前に佐賀を出て地元に帰り、本命のシャブを使う事を、自分の中で正当化するだけの理由も見つけて、ついにスリップ出来た訳ですが、それまでも、強烈な欲求が入って、パンパンになって何度も施設を飛び出した事はありました。

金もないし、昔一緒に使ってた友達も捕まって、懲役に行っていないせいで、手に入らなかったり、使う為に地元に帰ろうと、飛び乗ったバスの中では、福岡のダルクメンバーとバッタリ、会ったりで、その時などは、あまりの偶然に仲間の顔を見た途端、正気に戻って、使う気も失せてしまったものです。

使ってた頃、自分がどれだけ苦しかったか、忘れた訳じゃないので、あんな目に遭うのは、もう嫌だという強い理性が働いて、欲求が入っても、それを耐えようとして、飛び出る時はいつも自分でも訳が分からなくなっていました。

ですが、飛び出す度に使えずに戻ってくる羽目になって守られてるんだって、いつしか思えるようになったものです。

1年前、ダルクを出ることを決めた時も、使う事は頭の中にはなかったはずでした。

なのに、使える条件が整っていると、あっ気ないものでした。

自分を守る術は身についてなかったのです。

2日間、ネットカフェにこもって使い、夜中、出てきて街をフラフラしてたら、警察に職務質問されて、もうちょっとで捕まってしまうところでした。

法を犯している以上、自分のした事を棚に上げて、こんな言い草も不謹慎ですが、刑務所は再びスタートする事も許されない地獄なのです。

この様な経緯のあった上でルーディーさんから環境を変えてやってみて、という施設移動の提案があったのですが、それなのに私はそれに反発し、自立の方向に舵を切りました。

今思えば、こんな上京で自立など狂気の沙汰です。勝手に進めてた自立の準備も上手くいくものと、たかをくくって、翌日の行政の判断を待つだけとなったある夜、それまでの高揚感が嘘のように消えて、僕の頭をよぎったのは、また捕まって刑務所の中にいる自分の姿でした。

僕は不安で眠れなくなり、ルーディーさんに電話を入れて、北海道に行くことを決めたのです。正直、新しい環境や仲間と不安もありましたが、私が佐賀で感じてた自由という感覚が本物なのか、試してみたいという気持ちもあったのです。

1年間、向こうでやってみて、今言える事は僕の中では、薬を使わない生き方と言うのが、新しい生き方になっているということです。

クスリでぼかさず、素の感情で生きる事と向き合いたいし、この新しい生き方を大切にしたいと思うのです。

しんどい時もありますが、それを差し引いても毎日が楽しいと思えるのです。ありがとうございました。

カテゴリー: 23号(2015年4月), むつごろう便 タグ: , , パーマリンク