【むつごろう便11号】薬物依存症のこうじろう

 薬物依存症のコウジロウです。僕は18歳の時に大麻を始めてそれから4年間ずっと使い続けていました。 去年の8月に京都の施設に繋がって、入寮した4日後には隠し持って来ていた睡眠薬を使っていました。

 プログラムに繋がった当初、僕はミーティングをしている仲間達を見て、「ものすごく滑稽やな」と思いました。自分から薬物依存症になっておきながらどうにもいかなくなったからといって、神とかスピリチュアルとかハイヤーパワーとかプログラムにすがりついている、その姿は無神論者の僕からすれば滑稽そのものでした。

 もしかしたら、今もそういう気持ちが少しはあるのかも知れません。仲間達にこのことを話すと、「言葉に囚われすぎ」と言われるのですが、どうにも腑に落ちない感じがあるし、納得できないです。

 それから4カ月間薬は使わなかったものの、「つまらないなあ」と思う毎日と変わり映えのしない毎日を送っていて、ミーティングは「カルト臭い」、「こいつらは洗脳されている」と批判ばかりして、プログラムには不真面目な態度をとっていました。

 そうこうしている内に、僕の薬仲間の間では年末になると地元の友達や引っ越していった友達がみんな寄って薬を使って遊ぶのが恒例となっているのですが、「地元に帰って遊んで薬を使いたい」という気持ちと欲求を抑えられずに去年の12月に自主退寮しました。

 退寮して施設を出たその足で大麻を買いに行って、すぐに友達と合流して使っていました。 その時はすごく楽しかったのですが年も明けて1月の中旬位になった頃に、蹴られる事はないと思っていた実家を追い出されました。しばらくは友達の家に泊めてもらったりしていたのですが、友達も仕事が始まって行くあてもなく2月の中旬頃まで祖母の家に転がり込んだり、ネットカフェを転々としたりしていました。

 お金も無くなってきて「もうどうしようもない」と思って京都の施設に電話をして「助けて欲しい」と言いました。「明日施設に来い」と言われ、次の日にその施設に行って、「またやり直したい」と言うと、「ここでは無理」と言われて佐賀 DARC を紹介してもらい、佐賀に行く事を決意しました。佐賀に行く途中も新幹線の中で薬を使っていました。

 「とにかく気分を変えたい」という気持ちで一杯でした。 今思うと、最初の方に書いた「滑稽やな」と思っていた自分こそが滑稽なのかもしれないと感じています。それから無事、佐賀にたどり着いて、今現在もう少しで1ヶ月が経とうとしています。

 正直プログラムは信じられないし、未だに不信感を持っていますが、プログラムに繋がってから薬が止まっているのも事実で、とりあえず今は楽しもうと思って毎日を過ごしています。実際「楽しい」と 思えるようになってきています。僕の人生の価値観、モットーは、一度しかない人生の内でどれだけ「楽しい」と思える瞬間を得られるか、そのハイスコアをどれほどたたき出せるか。という事に懸かっています。

 その為に薬が必要でしたし、楽しんできました。しかし最近よく実感することが、シラフで「楽しい」と思えるようになってきました。 こんな気持ちは久々です。佐賀DARCに来て本当によかったと思います。あとはプログラムを信じる努力をすれば何か変わるかもしれないのでそれを何とかしたいと思って毎日を過ごしています。

カテゴリー: 11号(2014年3月), むつごろう便 タグ: , , パーマリンク